【解説】糖尿病なんて幻想!? むしろ本質で捉える怖いリスク原則
どうも、
医科生化学系の現役研究者: PhD.KKKです。
ちょっと過激なタイトルにしてみたので、ショッキングな方や誤解を受けてしまう人もいるかもしれません。でも、皆さん「糖尿病がどうして怖いのか?」理由を言えるでしょうかーーたぶん、その本質を知ったら「俺はまだ予備軍だから平気!」とか「死ぬ病気じゃないでしょ?」なんて言えなくなりますよ。
本記事では、糖尿病、と診断されていなくても関係ない「糖尿病の本当の恐ろしさ」について短くお話していきたいと思います。
<目次>
糖尿病とは
糖尿病とは、読んで字の如し、最終的に「糖が尿にまで出てきてしまう病気です」。あるいは「血糖値が高くなる」なんて理解まで踏み込めている人もいるかと思います。
この記事を最後まで読むと、糖尿病の理解が "めちゃくちゃ多種類の病気になるリスク、病気の致死率を軒並み上げる" ヤベー病気になります。ちなみに、今、世間を騒がせる新型コロナウイルス感染症での死亡率も3倍になります。300%ですよ。若くても、関係なく.. たぶん、感染率と重症化率はもっと上がるでしょうね。
さて、では。
糖尿病についてです
僕ら、ご飯を食べますよね。
たぶん一日三食。
その食べたものが、僕らの体のエネルギーになるわけです。体の中にはいくつかエネルギーの種類があるのですが(通貨に、円やドルがあるように..)、この場合は"グルコース(糖)"です。食べ物は胃で消化、腸で吸収され、最終的に「糖」という形で体内に取り込まれます。この「糖」はエネルギーなので全身が必要とします。だから全身を隅々まで巡る血管が、血液と共に運搬するんですね。
え?
糖ってエネルギーなら良いやつじゃね?
そう思ったアナタ!
素晴らしいです。
実は、糖はエネルギーなので、枯渇するほうがヤバいです。血中にこのエネルギー源「糖」が長く滞留している状態が「糖尿病」なわけですが、糖が枯渇するとシンプルに人は死にます。ただ、ものには限度があるわけで..
さて。
食べ物から吸収された「糖」は基本的には体の中で貯蓄されます。このステップには膵臓という臓器が作るタンパク質「インスリン」というものが重要になってきます。
僕の記事を読んでいる人はここで復習!
「タンパク質は体の中のサラリーマン、体の維持に不可欠な仕事をしてる。色んな種類のタンパク質があって、色々な仕事をしてるんです」
だから、このタンパク質「インスリン」が膵臓から血中にぷくぷくと放出されて「血中の糖を貯蔵するんだ!」という司令を全身に送るんです。メッセンジャーですよ、コイツは。で、肝臓や筋肉が、血中から糖を吸収して、貯蔵します。
糖尿病では、この過程が破綻します。
だから血中に糖がずっとそのまま滞留します。
このシステム原理をよく理解すると、もしかしたら原因が2種類しかないことが分かるかも知れません。意外と糖尿病の病気原因というのはシンプルなんです。
①インスリンは出てるけど、"血糖を吸収/除去しろ"という司令が働かない
だいたい僕らの原因になるのは②です。
これを2型糖尿病と言います。
インスリンは、食べ物から抽出したエネルギー「糖:グルコース」を血中でなく、肝臓や筋肉に貯蔵させるメッセンジャー的な仕事をするタンパク質です。このインスリンというタンパク質は膵臓という臓器が、せっせと作っています。
特に、食後。
食べ物から大量の糖が血中に流れてきて、膵臓は大急ぎです。後述しますが、血中に「糖」が大量発生しているのは体にとって毒なので、そりゃもう大急ぎで、膵臓は「インスリン」を作って、肝臓や筋肉に「仕事だぞー、緊急!緊急!」と指令を出すのです。
イメージ出来てきました?
出来たらあとちょっとです。
.. ぼくらが暴飲暴食してると、シンプルに膵臓が過労死します。厳密には、膵臓にはβ細胞という細胞達がいっぱい居て、彼らがせっせと「インスリン作って、血中に投げ出してる」わけです。例えば今日、ぼくはポテチ/コーラのデブ活したので、膵臓β細胞ちゃん達の何人かが「ブラック労働者に栄光あれー!」と叫びつつ御臨終したことでしょう。。
明日からは、お亡くなりなった彼らの分のインスリン生産タスク(仕事)を、生き残った他のβ細胞ちゃんが補うのでしょうね。あるいは、彼らのインスリン生産タスクがなくなった分、「血糖処理せよ!」の司令伝達速度が遅くなって、血中に糖が残留する時間が伸びることでしょう。
ちなみに、糖尿病かどうかは、この血中の”糖”の量で決めますが.. この定義が日本とアメリカで違うって知ってました?日本の糖尿病の何人かは、アメリカでは健康な人と診断されます。
だからぼくが、言いたいことは。
糖尿病かどうかを気にするんじゃなくて、シンプルにぼくらの体の中では「大量の糖って毒物をいかに迅速に処理するかってタイムアタックがあって、それを膵臓が頑張ってやってる」って話です。
ぼくらがアホな食生活すると、膵臓が弱って、シンプルに大量の糖って毒で最終的にぼくらは死ぬわけです。ここ重要ですよ?最終的に"死ぬ"わけです。
糖尿病はヤベー病気
: シンプルに死にます
。。さっきも少し触れましたが
"血中"に大量の糖が残っていることは、体にとって毒なんです。細胞を傷つけます、臓器を傷つけます.. で、血管は全身隅々まで貼り巡ってますよね?じゃあ、血中の大量糖は?そりゃもう全身を循環する毒物ですよ。
血管は全身に栄養運搬する生命線。
大量の糖で最初にダメージ受けるのはその血管です。
そして、その血管は、全身どこも無縁じゃ居られません。
だから、色んなところに問題が出てきちゃう。
それからご存知の人も多いかも知れませんが、現状、ぼくたちは3人に1人以上の確率で、生涯の中で悪性腫瘍(癌)を経験します。そして、全体としては"2人に1人は亡くなる"と言われています。皆さんも糖尿病はまだしも、癌が死にうる致命的な病気の1つなことは納得ですよね?
癌って"糖"が大好物なんです。血中に大量の糖があるって、癌にとっては最高の住心地でしょうね。彼らが張り切っちゃうと、ぼくらは死ぬわけです。
復習しますね。
糖尿病は、大量の糖を血中でなかなか処理できず、血中に長い間、滞留することを許しちゃう病気。この滞留時間が長くなるほど血管がダメージ受けてやられます。つまり、細い血管が密集しているところがまずやられます。
・目
・腎臓
・脳
です。それから、ぼくらの体の中で血管と無縁の場所なんてありません。よって
・全部、全身
逝きます。それからプラスして、癌は"糖"が大好きなので
・癌
が活発化します。
糖尿病には合併症がある、なんて難しい言葉は覚えなくていいです。糖尿病は、全身の病気を引き連れてくる、でOKです。それから悪性腫瘍ができると超元気です。
個別で調べると大変なので、ざっくりと、だいたい全ての病気に3倍くらいなりやすくて、3倍くらい死にやすいって理解でOKです。悪性腫瘍は全体としては、再発なども含めて、2人に1人(50%)は死亡すると言われているので、50%×3=150%で振り切ってますね。。
*ぼくは神経の専門家なので追記しておくと、アルツハイマー型認知症には2.7倍、脳血管型認知症には6倍なりやすいです。
そういえば、納豆食べるのは長寿効果がある!ってよく聞きますが、あれ血液さらさらで血管負担減るからだったと思います。糖尿病は"逆"、血管ぼろぼろにするから短命効果あります。。こっちのが分かりやすいでしょうか?
ぼくたちに出来る対策
ここまで記事を読んできた人は「糖尿病の原理と血管との関連性」を知ってるはずなので、いくつかやるべきことが見えているのではないでしょうか?.. え?食事制限?それが出来れば苦労しないので省きます笑。だって食べることは幸せだもんww
さて、糖尿病では「膵臓が疲弊してインスリン産生できない⇒肝臓や筋肉が糖吸収できない⇒大量糖で血管ぼろぼろ」という一連の流れがありますよね。だから、究極の目標は
・膵臓を鍛える
・肝臓を鍛える
・筋肉を鍛える
・血管を鍛える
ですね。まず膵臓/肝臓は鍛えられませんね。アルコールいっぱい飲んでもアル中になるだけです(←ぼく)。鍛えるとは逆の戦略として、負担を減らす、という戦略もあります。食事(糖質)制限は「膵臓の負担を減らす」になるわけです。ですから、「肝臓の負担を減らす」ためにアルコールは控えましょうね。
それから、実は最後の2つは出来ちゃいます。
<筋肉を鍛える>
これは簡単ですね!筋肉です!マッスル!
ちなみに、筋トレでランニングは禁止。筋トレって調べると結構簡単で時間も短いです。現代の筋トレは、科学的にフォームや機材、時間配分、などが計算され尽くされていてちょっと怖いです。。たぶん、調べれば「え?筋トレって適切にやれば30分でいいの?しかも半分は休憩なの?」みたいになります。
無計画、ではなく、調べてみて頑張りましょう!
まじでランニング1時間分を10分でマッスル強化できますww
<血管を鍛える>
もしあなたがご年配の方なら、ちょっとオススメできませんが「サウナ-水風呂」の繰り返しは「温-冷」の繰り返しで、血管の膨張-収縮を繰り返すので、血管のストレッチ効果があります。頻繁にやりすぎるのもどうかと思うので、月一くらい銭湯で疲れを癒して、ついでに血管ストレッチもしませんか?
それから反対の「血管の負担を減らす」戦略を考えてみましょう。これは前述のサラサラ血液がそれに当たります。納豆、酸っぱいもの、魚です!
と。
いう感じですがどうでしょう。
本当は恐ろしい血糖のお話でした。
筋肉は全てを救う!
筋トレだ!筋トレだ!
.. ぼくはどうにも出来ないタイプなので「ジム」通ってます。時短しつつやるには最悪ですが、どうにも家じゃ出来ません。子供の頃、家で勉強出来ない子だったからでしょうねー。家は休むところなんじゃ!!
ではではー