現役の理系研究者::ぼくはPhD.KKK

フェローシップ(助成金)獲得で、国内のブラック研究室から解き放たれた生粋のアル中研究者。生命科学専攻。ゆるーくポップに分かりやすく、をモットーに「医科・生物学の話題」と「摩訶不思議な研究職ライフ」を発信します!英語力0からの留学経験に基づく「初心者向け」英語学習テクもあるよー٩( ᐛ )و

【ライフ】研究室に行きたくない、嫌になっちゃった対処法:逃避編

研究室って辛い
行くたくない
大変、もうやだ

そんな話がいっぱいあります

 

まあ、たしかに研究室って大概ブラックです。

そこには、PI/ポスドク/博士/日本文化の"どうしようもない"構造上の問題があって、正直、政府があれこれしたり、研究資金が潤ったところでこの問題は解決されないというのが僕の印象です。

研究室って辛い、行くたくない、大変.. そんな考えが希薄な「法と倫理のお国」EUから見た僕の印象です。ちなみに対価として、日本は若手の研究レベルが実は結構高いです。詳細はまあ今度書くとして.. で、本題。

 

(書いたら、引用貼る!)

 

 

研究室って辛い、行くたくない、大変、

ぼくはどうしたら良いんだ。。。

 

 

あなたが、あなたの心の自由のために、見栄や人の目線の乗り越えられるなら。。答えは、「行かんくてOK」がぶっちゃけ最適解かなと思います。

 

ラボのブラック環境というのは、上記の通り、PI/ポスドク/博士/日本文化が複雑に絡み合っていて、自身の担当教員様や先輩一人を取り除いたり、改変したところで、問題はまったく解決していません。目下、目の前の問題がなくなるだけで、同じ問題は二度三度と、生まれてくるわけでイタチごっこです。

というか、たぶん、こういうことで悩んでいるあなたは、残念ながら、誰かをリスクなく排除したり、改変できるタイプの立場や人間性のある状況では(まだ)ないでしょう。。

 

嫌なラボなら行かなくていいんです。
いいや、行かない方がいいんです!!

 

理由は以下で解説していくとして..
それを念頭におくと、あなたの選択肢は2つあります。

 

① 別のラボにいく

★1研究室なんてリセマラです。礼節を重んじるなら、研究室のPIに話をつけて、他ラボを紹介してもらいましょう。重んじないなら、同大学の他ラボに直接直談判しに行きましょう。あなたの人生は有限です。学費と数年の時間という自己投資を活かす一つ目の手段として、別のラボに席を移すということが可能でしょう。

 

人生は、何回か失敗したって終わらないし
考えている以上に、だいたいやり直せるものです

 

別ラボが、同大学/機関内にある場合、「アカハラ+それでも自分の前向きな姿勢」を武器に直接自分でお話ししに行くか、あるいは一度、アカハラ対策の委員会を通してお話してもいいかもしれません。

 

ただ、元ラボが、アカハラでよほど有名か、あなたの体験がかなり過酷でない場合は、次ラボのボスはあまり良い心証をあなたに持たないでしょう。アカポス研究職は過酷な労働環境でそれが半ば常識化してます。だいたいソコに残ってる人(次ラボのボス)は、皆さんの想像している「ふつーの学校生活/労働環境」をいまいち想像できてません。たぶん、あなたがどれほど「前ラボがアカハラだった!」と説得しても、次ボスの心情はおそらく前ラボ寄りでしょう。

 

だから。

1年程度の短期間ならまだしも、長期的にそのラボに居るのはオススメしません。ネガティブな心証からスタートして、やりくりするのは大変だからです。

 

次に、別ラボが、他大学/機関内にある場合、同様に、「自分の研究意欲」を武器に直接自分で探すか、元ラボのボスから紹介してもらう、といった形になるでしょう。元ボスから紹介してもらう場合でも、まさか「アカハラで来なくなってなあ」と次ラボにお話するわけにはいかないでしょうから、ぼんやりとちょっと馬が合わなくて/性格に難ありと話をされるくらいでしょう。次ラボのボスの心証は確定ではなく、懸念、程度でしょう。研究室ガチャなんて、自分にとっての★5出るまで回せばいいんです

 

*コメント*

 

ぶっちゃけ、元ラボでうまくいかない状況って、学生側の場合は、PI(ラボボス)以外の、自分より立場が上の誰かとの揉め事かと思うんです。基本的に、あなたよりその誰かをPIは戦力としてみているでしょうし、面倒なんので、事を大事にしたくなく、かつその誰かに不利益があまりないように収束させたいはず。

 

PIに相談に行ったら、最初は「もうちょっと頑張ってみろ」とか「その誰かを呼んで一緒に話そう」って対応されるのは目に見えてますが、上記の理由で、話せば話すほど、おそらくPIの心はあなたから離れていくでしょう。面倒ですし、事が改善しないと研究が進みにくいからです。

 

だから、割と最初の方に「他のラボに行きたいです」って話をしてしまった方が、PIの心証がそこまで悪くなってないので、他ラボに派遣してもらうときに「問題児でなあ」みたいなことは言われず、さくっと移れる可能が高いですよ。。まあ経験則です。

 

.. 大概。

特定のPIが、アカハラ対策委員会を兼任している場合、その委員会は役に立たないので注意しましょう。PIは研究者の運営者です。他ラボのことは他人事じゃないので、そのラボのことに同情的です。また他ラボのPIって、その人にとっては、いうても同僚。あなたが大学の学生であれば、大学の提供する教育プログラムのお客さんの一人なわけです。アカハラ対策委員会の構成が、大学にがっつり正規雇用されている運営側に偏っていると、まあロクな対応にならないでしょう。

 

② 別に、ラボが人生すべてじゃないよね

 

そもそも、なんですけどね。実際のところ、大学4年生と修士課程までなら、だいたいのところは一切行かなくても学位取得と卒業できます

 

ラボは研究最先端で、実労働の場です。学生を留年させると、正直、結構面倒なんです。大学運営にはケチつけられるし、大学内で噂になって次年度以降の人材減るし、特にラボ全体に広がっていく、トラブル下特有のどんよりとした or ピリピリした空気。PIが研究に前向きなら、研究室全体へのマイナス効果が大きすぎて、「なんでこんな研究に関係ないトラブルで、研究停滞せにゃならんのだ」っていう感じでしょう。

 

だから、とっとと卒業してもらうに限る

まあ残酷な現実ですが、これを利用してやりましょう。

 

.. 人生これから40年って働き通すのに、1年くらい前休暇あったっていいじゃない。しかも、経歴的には「在学中」なわけです。好きなことやって自由に過ごしましょう。やることが特にないなら、"新しい"バイトか、海外留学しましょ。人間は環境変えると、見え方も変わって、気分もるもんです。

 

研究室行かないと就活に不利?

 

たしかに、大学4年生はラボ配属時に就活が終わっていたり、あるいは就活中でも、ラボ経験が時間的にすごく少ないので変わりはないでしょうけど.. 修士勢はそれなりの時間をラボ生活に投資してますから、エピソードがないというのは不信感を生むかもしれませんね。

ぼくの友達は、「双子の弟の話を全部、自分にして」、自分は幽霊ラボメンバーだったのに内定もらえましたけど... 彼は天賦の嘘つきなのでしょう。ぼくは無理です。

 

ただまあ、ぼくの(周りの)経験則として、就活で研究/実験の話をメインでするヤツはオチます。どんなに本人が優秀でも、それは修士レベル。論文がどうやって出るのか/出来るのか、あるいは、研究がどうやってセットアップされて完了するのか.. その見えない前後の過程を想像するしかない状況の修士までの人は、どんな天才でも一定のところに頭打ちがあります。

 

これは原著論文を出したことがある人は納得できると思いますし、だから「論文だすまでが博士課程」っていう風潮があるんです。てかね、たぶんどんなにレベル高い修士や博士でも原著論文を最初に出すときは「しらねーし!!先に言えよ!!」って大概なります。まれにそのしらねーしで詰みますww

 

閑話休題

 

だから、どんなに本人のレベルが高くても、「良い研究は、(能力的に)良い"別の研究者"がデザインしてるんだろうな」って解釈されます。だから、修士の就活で求められるのは良い研究、沢山の実験結果ではありません

 

あなたが大学卒業からの時間で、

そのお金と時間の投資で、

"技術・結果以外"の何を得たか、です。

 

明確に言葉に出来る人、言葉にはできないんだけど「もやもやする」何かを心に持っている人.. あなた達は、何だかんだいいつつ、良いラボ、良い仲間に恵まれましたね。その人達とその時間を大切に育んで下さいね。

 

そんなんねーし
ただ実験してただけだし

 

って人。。RNA抽出ができるようになっても、マウス組織の切片染色ができるようになっても、それ単体では意味がありません。がっつり言うと、そんな人はたぶんラボに行っても、行かなくてもあまり就活に大きな変化はないでしょう。

 

いや、これは悪い意味ではなくて、シンプルに、①あなたの成長する方向性をそのラボが提供できていないか、②そもそもあなたの方向性/可能性が研究経験の先にないか、です。そういう話です。だから、この話に納得感があるようなら、見切りして損切しましょ。

 

深く考えないで下さい、あなたは絶対悪くない、内情なんて分かるか。自分の求める理想の姿をそのラボから得られるかなんて分かるはずがない、やってみるしかないんです。研究室選びに失敗しても、別に就活も人生も問題ない――ただあなたの時間を失うことは痛手です。精神参ってしまって動けなくなる前に、さっさとやめましょう。頑張る前に、頑張って新しい未来を探しましょう。

 

そうして何かを得られたなら..

ラボで惰性で、実験って作業を永遠繰り返すより、あなたの人生に貢献してくれるはずです。

 

最後に

 

ぼくの前ラボでの経験と、友人の話からして、

 

研究室に行きたくない理由がアカハラの場合.. 誰かがあなたに気付いて助け出してくれることはありません。ほっといても、その問題は1, 2年でラボからなくなるからです、そう、あなたの卒業です。

その場合、あなたは積極的に「ラボを損切する」か「耐えてやり直してみる」か「人生の一部を損切する」かを決めなくてはなりません。

 

研究室に行きたくない理由が、つまらない、なんとなく違う気がする、な場合.. 大体、その感覚と直感は正しいです。というか、そういう感覚をもっている分野で成長し、大成する人間は殆どいないでしょう(もちろん、入りたてじゃその感覚の精度と確度は低いでしょうけど)

その場合、あなたには別の"メイン"を用意しておくことをオススメします。研究室で、研究以外のそれこそ交流会などを(企画したり)楽しんだり、学生身分は色んな意味で免罪符になるので、この期間に何かを始めたり挑戦したり。

 

つまるところ、
いずれにせよ 、

 

何事においても。

 

今の自分の先に「光」が全く見えないなら、
早いところ道を引き返すほうがいいですよ。


あなたが人生で踏める歩数は、上限ありますから