【進路】僕が研究職に決めた、たった一つの理由③
研究職・研究者ってなんか調べれば調べるほど、ブラック職種な気配。。実際の研究職の人は、なんでそんな進路を選んだの?ーーそんな疑問に、現役のScientistがお答えします。
ちなみにこの話は第三弾。前回の、Scientistの良い所、で気分を良くしてから、がっつり地面に叩きつけに行くスタイル。こういうところが、僕がScientistを呪われた職種だと言う所以です。好きになっちゃう人は、好きになっちゃう。そしたら、
も う
逃 げ ら れ な い
ね?呪いでしょ?
まあ前回から色々と言ってますけど、
僕はちょっと変な研究者だと思います。レアです。
一応、現役の大学研究職の端くれとして、幅広く、大学研究職という仕事選択で「良かった」「キツい」と感じている、または感じるんだろうな(普通は)って部分を広く共有していきたいと思ってます。が、サイエンスは特に好きでも嫌いでもない変なScientistなのでご注意を。
ただ。こういうお話から、自分の幸せのカタチが、大学研究職にあるかどうか見極められるといいですね(^^)
ではでは、
まったり始めましょう!
Scientistの悪い所
① 実力主義自体は、残酷じゃないんよ
前回記事の①が「実力主義って言うのは利点でもある」の時点でお察しですが。。
いやいや、実力主事自体は問題じゃないんですが、最初の記事から一貫してお話してるように、日本のサイエンス業界、特に大学研究職業界は「お仕事」としてこれをするための文化が凄く未成熟です。
だから、実力ないってジャッジになると.. どうしよう。。ってなります。ちなみに、研究実力足りてなくても生き残る方法はいっぱいあるんですが、本当に、何も考えずに何も持たざる者として、この業界にいると、30代半ばから30代後半で、かなり困った状況になるでしょう。ここ、この業界あるあるの転換期です。
前述の何も持たざる者、何も考えずにがむしゃらなだけだと、大学研究職の、"大学"には残れなくなります。でも、企業研究職に行けるかって言ったら、そうはなりません。企業研究職が大学研究職の下位互換じゃないので(たまに間違えてる人いるので)。何に重きをおいてるかとかスタンスが違うだけです、あと企業研究職の方が、仕事としては整備されてはいますね。案外、企業研究職がマッチすることにあとから気付く人もいます。だから、もう基本は別物です。
結局、大学研究職で、本当に何も持たずに、ただただ実力主義の業界に食らいつこうと必死に藻掻いていただけの人は、関連業種などに橋渡りするのも大変なのです。まあ最悪どっかには流れ着くと思いますけど、色んな意味で望みに沿う形にするには、以下のことが何より大事。
大学研究職の人は、研究だけじゃなくて、自分の人生も、自分でマネジメントしなきゃいけません。頑張って目の前の仕事したら昇進するような世界では有りません。
研究実力がなくても、別に大学研究職としてどこかに居れます。でも研究実力をつけるしか自分にはなかったのに、それだけ頑張ってきたのに、その場所その研究実力で戦えなかったら、かなーりヤバい。
例えば、EUはかなり大学研究職に溢れてます。あなたがEUにコネクションがあって、別にいっかくらいの文化障壁しかないなら、道は広がるでしょう。
例えば、大学研究職の募集って結構、知り合いとかに話が回ります。大学研究者ってやべー人の割合も多いし、仕事できる以外に、人柄的に安牌な人とか、今やってほしいプロジェクトに合ってそうな人が欲しい時もあります。そういうのって出来レース公募がいっぱいあるのです。公募だしてあなたが頑張っても、もう実は採択予定者はいるかもしれない。あなたが研究を頑張りすぎて人脈作りを怠っているとこんな自体に。
例えば、大学の運営戦略とか、ラボ運営者の戦略が必ずしも論文を求めているわけではないかもしれない。研究そのものの実績より、この特定分野を拡張したい、であったり、こういう機材導入から幅を広げたいとか。国際性を重視したい場合だってあります。ナンバーワンより、オンリーワンが強い場合ってのは、往々にしてありますよ。競争率が低いっていう勝ち戦。
①の総括はですね。
実力主義とか言っていながら、実際のところ、この"実力"ってやつは、【最低限の研究能力+不確定な色々な能力(研究能力はココにも入る)】って成り立ちをしていて、僕らはその見えない要素を最適化するために人生マネジメントせにゃならんって無茶振りです。
業界歴長いと、この辺りがキチンと見えてきて「え?俺の予想と違くね?」ってなるww
②給料変動大きいけど、そもそも低い
医者ってあんまり、研究者にならないんです。医者として働く方が、教授の2倍くらい給料あるんです。教授ってこの業界のトップなんです。でも給料そんなに高くないんです。
業界最高峰の雑誌を出したり、iPS発見の論文出してもボーナスはありません(ノーベル賞も所属機関からボーナスとかないんじゃないかな)。MD(医師免許)もってる僕の前ボスは、たまに、病院の夜勤行くんですよね。一日で10万円くらい入ります。Scientistやってけなくて詰んでも、病院では働けます。僻みじゃないです。
あ。
まだ追い打ちかけときますね。
大学卒業して、大学院。大学研究職を目指すなら、最低でも、修士/博士で6年間分の学費と生活費がかかります。たぶんアルバイトなんてする余裕はないでしょう。
大学研究職って言うのは
ある程度、お金とバイバイする職種です
もしもあなたが大学研究職として成功できる人間だったとしても、たぶん、そんな人間であるなら尚更、他業種だったら金銭的にはもっと裕福になれたでしょう。
もう一度、言いますよ?
お金にあまり興味ない人しか基本は来れません
お金に興味ないし、あんまりお金使わんわって人が割と頻繁に困窮する道です。貧困がそんなに気にならない人達が惨めさを感じることになるレベルです。
月の食費1万円で生活してても、友達の結婚式に「俺、ご祝儀払えないから行けないんだ」って返すことになって「分かってる、でも来てくれるだけでいいんだ」って泣くハメになるでしょう。ちなみにその後に「いつか出世して払ってくれよな」と言われ、出世しても裕福にはならないんだけどな、と苦笑いするハメになるでしょう。
ちなみに、僕はこのご祝儀を3倍返しするために、金銭的不利をちょっとでも巻き返すために、海外に飛び立ったわけです(無事に万札叩きつけられてよかった..)。
いいですか?
あなたがノーベル賞とっても、Scientistとして大成しても
さほど裕福にはなりません。
普通より所得が多くても、そこまでの対価が大きいので、トータルとしては、まあ裕福な方が最大値でしょう。そしてこの業界でソコに至れる人なら、たぶん、起業しても大半は成功できます。会社で普通に出世できます(か、クレイジーすぎて干される)。
お金で考えると最高にコスパ悪いです。
なんて夢のない。
ちなみに、日本が海外より、サイエンスの文化的・制度的な成熟が遅れてる理由の一端は。。海外だと大学院って給料出ます。ポスドクも社会的地位低すぎて、保証人いないとアパート借りれないなんてことはありません。
余談だけど、完全自動運転車とかできても、日本は法制度遅れてるから、走れないらしいね。海外は法律自体は作ってあって、テスラが作ったらもう走れるみたいよ。
③博士号(PhD)が、論文実績が.. とれない?
先に断っておきたいのですが。。
この記事シリーズで書いているとおり、「才能がある」「研究・論文を出すことが向いてる」総じて、この分野なら勝てると思ってScientistという職選択を今までしています。だから僕は、代わりに「好きなことを仕事にする」「好きなことに関わる仕事をする」という選択を捨ててます。「うまくやれる、努力が報われる、むいている」が僕の仕事選択に一番大事で、候補の一つがScientistでした。
それから、人間関係に恵まれていたと思います。僕は昔から人間関係になんだか恵まれていてそのことをとても感謝してます。代わりに、結構不幸体質ですし採算は取られてるはず。くっ神め。。
つまり、僕はPhD取得ではあまり困ってませんでした。
ただこんだけ大言壮語しても、全然困ってなかったとは、絶対言えない。
ただ博士課程進学者って、次なにするにしても、PhDをゲットすることが前提にあるんですよね。だから、PhDの取得に不安がある状況だったり、PhDの取得が遅れつつあったり。。様々な場所で発狂できます。
PhDがねえと、未来は開かねえんだよ。
頼むよ。。
実際はそんなことはないんですが、閉鎖的な環境でのハイパー実力社会ですし、そういう感覚に陥りがちですし、自分の道を進む際に、上記の不安が常に脳裏をちらつく、そんなよくない精神状態に陥りやすいでしょう。
.. これが悪い部分だと思った?
実はここまでのお話が、全部、前置き
ーーっていう衝撃。
そもそもの話。
実力不足で、PhDが取れないならまだ納得できるでしょうが、実際は自分の実力うんぬん関係なく、PhDを取得できない場合が多発します。これは、目の前のラボ運営者や直属の先生に問題があるように見えて、実際には日本のサイエンス文化が未成熟で未整備だからでる闇です。
つまりですね。
あなたの研究と論文は、あなたの作り上げたものです。
が、全体としては、それは”あなた直属の先生”、ひいては、”ラボ運営者の実績”にもなるわけです。今の出来栄えにあなたが満足しようが、あなたが来月までに論文が欲しかろうが、直属の先生やラボ実績の観点から、それが許可されないなんてことが起きます。
補償のない実力主義はこういうのが出るから、いくない。
あなたのPhD(人生)を生贄に、より出来の良い論文を召喚!
↑
これが状況説明に最適。
あなたはデュエリストじゃなく、場の研究員
ちなみに僕がいま居る海外ラボって、ある分野では世界10本指に入るくらい大御所なんですよね。だから、誰がなんと言おうと、PhDや大学研究職(ポスドク)が泣こうと、IF20以下には出しません。IF20の結論ならそのテーマはお蔵入りです。
僕らが、人生をマネジメントしなきゃなように、あなたの直属の先生や、あなたのラボのボスも、人生をマネジメントしてます。ココが不一致になって妥協点が見付からないと、ヤバいことになります。だって、学生・ポスドクの方が立場が低いからね、強行できんのよ。。
④ 若いんだから指導しろよ!⇒こっちも火の車なんよ!
実力主義社会の弊害というか、やっぱり職場として、新人入るのと出てくスパンが早すぎるのもあって.. 日本の大体の大学研究室では、大学院生って戦力です。ただこの戦力の使い方はラボ毎に違います。
学生なんて放っといても、いっぱい来るし、育つヤツは育つ。育ってきたやつだけを収穫するのが一番効率がいい。っていうのが僕の前ラボのお話。もちろん、キチンと学生指導してくれる先生やラボもありますが、まあ正直、学生指導と研究実績を両立するのは困難なので、大半は逆相関するわけです。
これ、立場でセリフ変わるんですが。
(本当は悪いヤツなんて居ないんだ)
学生「学費払ってんだぞ!学生だし教えろー」
ポスドク「俺は研究雇用されてんのに、なんで指導しなきゃなんだー」
先生「教育しても更新/昇進/転職に関係ないのに、論文指導とか重すぎだろー」
ボス「てめーら維持すんに金がいるんだよ、論文じゃなくて、研究費だあああ」
やっべーぜ。
学生が思ってる以上に、実は論文出すって大変で学ぶことが多いです。たぶん、一回出したくらいじゃ学びきれないし、自分で研究できる!って自信が付いてきてもまだまだ学ぶことあります。そんな中、挑戦する最初の論文とか、ぶっちゃけ、全員、運ゲーです。知らんものをどうやってカバーしとけと言うのか。
ポスドクは、一応、大学職員じゃないので、学生指導が業務外なんですけどねえ。。ラボの一員だからラボの業務は分担的な?でも、先生含めて、研究室での学生指導そのものって殆どの場合、僕らの契約更新とか、次のキャリアアップになんら役立たないわけです。でも、前述の実力主義を促すシステムとして、大学研究職って基本的には任期制!3-5年以内に仕事をいい感じに完結させて、次行かなきゃなんです。。その合間に、Scientistの卵を育てろってーー俺は、俺の人生を生贄に、お前の未来を召喚!なんてお人よりじゃねーのよ、みたいな心境も分からんでもないですよね。
ボスはボスで、大学運営者の一人であり、そっちであれこれ、研究室の運営者であり、そっちであれこれ。学生やポスドクは「絶対に論文が欲しい!!」でもラボのボスは必ずしもそうではないんです。ここの辺りの、ラボの運営戦略はボス毎に違うので見極めが大事です。ボスのラボ運営戦略って、だいたい共有されてなかったりするので、研究の実労働者とボスの間の利益の不一致起こると、「あなたのその論文を出す」がボスの中で完全にボランティア化する場合も。。
学生くらいの立場の読者多そうだから、学生がいざ論文出す時に「そんなん知るかボケー!先に行っとけー!!!」みたいになりがちなこと。
統計グラフに使った元の解析画像全部必要だったり/ピクセルとか画像処理の問題で論文使用できなかったり/論文ってどうやって出すの?/カバーレターの書き方だったり/英語校閲する会社だったり/Fundの部分の書き方だったり/実はアブストって書き方にルール(常識)あったり/こっちの書き方の方が、通りやすい/あとからのこのウエスタン差し替えて/レフェリーに読まれることを考慮した構成/これ実はまだMTAとってないからFigureのせれない/マウスバッククロス/え?Figureってパワポで作るんじゃないの?/自分の英語クソすぎー/投稿先違うと引用も書き方違うんだ、へえ.. え?全部書き直すん?/生データは一緒にやってた友達が持ってます!はい、やり直します!/パラメトリック検定ってなに?これ有意差ないの?/これ、業界じゃ認められてない?/この派閥はこの内容認めないからopposeで/レフェリー選択のreason?/共著者のサインいるのに.. 返事が来ない!!!/なにこのチェック項目、これ☑しないと出せないの?俺、これ知らないよ?だって俺んじゃないもん/掲載料払えないから..ウチではこの雑誌に出せない!?え。金とるの?
で。
ここからが大事なんですけど、この教育の差って結構、ラボ毎に違いがあるんですよね。だから、次のラボに移動したら必要な教育項目が何段階か飛ばされてたり、あとからそれ知らんってなったりします。笑えん。。
⑤ 大学研究職におけるコミュ力とは
さて、Scientistの良いところの数を、悪いところが上回ってきました。前記事で少し書きましたが、理系は文系に比べてコミュ障、ならまあ全体的にはそうかもしれません。で、大学研究職にコミュ力は必要か、と問われれば、めちゃくちゃ重要、が答えです。
はい。
だから結構、人間関係とかコミュニケーションで疲れる場合も多いと思います。大学研究職のよくないところは、別にコミュ障拗らせてても暫くは問題ないんですよね。。でも、真綿で首を締めるように、だんだんとあなたの研究生活を重くしていきます。
他の人は、俺の知らないネット非公開の公募情報を持っている
他の人は、俺の研究より劣ってて問題だってあるのに、ハイIF論文になる
他の人は、俺より実験してないのに論文数が多い
(俺は全部、俺の論文で第一著者だぜ)
他の人は、俺が使えない機材やマテリアルを使う
まあ分野によるとは思いますけど、僕の分野は僕の体感、実力派Scientistと社交派Scientistの割合は3:7くらいです。コミュ力を武器にそれを研究実績に昇華したり、生き残りに利用したりしてる人のほうが多い印象です。なお、上の職になるほど、社交派が増える印象なのが不思議。その時から、なんとなくな予感はあったんです。
いつも言ってますが僕の今ラボって同分野、世界屈指のビックラボなんですが。。僕が最初にこのラボのボスを見て思ったことは「ああ、フィクサーってまじで居るんだな」でした。
研究とは社交界、貴族の遊び、
そしてヤツは貴族でした。
ちなみにwikipediaより、「フィクサー(英: fixer)は、政治・行政や企業の営利活動における意思決定の際に、正規の手続きを経ずに決定に対して影響を与える手段・人脈を持つ人物を指す。」https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%AF%E3%82%B5%E3%83%BC
こうして
ピュアなScientistだった僕は、世界Scienceの荒波の中で、汚れていったのでした。。まあ僕は別にサイエンス好きでも嫌いでもないから良いんだけどね、なんかイメージ崩れるわ〜とは思ったのであった。
つまり、実際のScienceは僕の理解では、ごりごりの貴族社会の歴史的な名残があって、日本でもそういう派閥争いとか、色々な政治的しがらみがあってーー自由な研究があって、正しく評価される世界ってわけじゃない。実力だけで全てを勝ち取れるスポーツのようなものでは、全くないのであった。生き残るには、うまく生きるのが重要。貴族の社交界だから。
故に、コミュ力は絶対必要。
そして、引きこもり陰キャの僕は、まれにそこで疲れ果てている。
⑥ 大学研究職を目指したとき、諦めなきゃ
これさ。
仕方ないけど、早い婚期です。
博士課程卒業までは所得のない学生なので、結婚とか、ましては子供とかは、人生設計的にかなり難しいです。お金ともある程度、ばいばいしますし。
後、大学研究職は任期制の渡り鳥。
それが成長するのに良いらしいのです。。
(正直同意できるから悔しい)
あと、施設毎に設備(機材はベンツが霞むくらい高価)が違うので、
あっち行ったり、やめたり、こっち行ったりという側面も。
まあだから、転勤族。
マイホームは半ば諦めましょう
そして、終身雇用はされません。
縛りのない自由とその代償です
僕は最近EU民なので、日本帰るのに15時間とかフライトしてるので、何も思うことなくなりました。日本なんて言うてもどこ居ても近い、寝てりゃ着く。でもまあ、学生の感性とか、普通の人はそうは思わないでしょう。ここは嫌な部分なのでは?
あと、、これ。
僕は(あんまり)なかったんですけど。
周りからの理解。
これがないって結構キツイ。孤独との戦いになりがち。
僕は仲間もいっぱい居て、他の友達は優しく理解を示してくれました。ただ大学研究職、大学院進学ってものが特殊でイメージつかなすぎて、ふとした悪気ない一言で、それでもどうしようもなく傷ついたことはあるんです。だからね、思うんですよね。
お父さんお母さん、みんな、ありがとうって。
聞く限り、ここで周りが理解を示してくれるか、分かろうとしてくれるか、って重要です。日本は敷かれたレールを効率的に進むのを最良とする人生がタイムアタック厨民族なんです。同調圧力も酷い。僕は仲間には、地元に嬉しそうに帰って、ひどい顔して戻ってきたヤツもいました。。
あと、合コンではモテない。
マッチングでもモテないです。
まとめ
なんかやべーことを書きまくってしまった気がする。。
ただ僕が言いたいのは、「清濁を併せ呑みつつ、うまく生きる」あるいは、「清濁を跳ね除けて強く生きる」必要があるのかなとは思います。僕はサイエンス好きでも嫌いでもないし、だからこそ誇りあるScientistじゃありません。「まあそういうのもあっていいんじゃない?」って表面で、裏がごりごりブラックなヤツです。
この業界には、「好き」になれる要素がありますが。
かなり向き不向きを分けるでしょう。
僕が今もこうしてScientistをやれている理由は。
①実感として、そもそも研究という"仕事"をこなす能力に、絶対の自信がある
(勿論思うけど、世界で何かを成し遂げるのは、こういう奴じゃないヤツ)
②面倒で、こわーい誰かが論破してきても何も思わない
(僕の理解だと、論破なんてお互いに無限論破返しできるから無意味)
③やっぱり、人間関係に恵まれてる。これからも増えてくと思う
(一緒に話して働いて気分いい仲間が世界中に居て、いつも助け合ってる)
④作家志望だったっていう過去は強い武器
(僕より、人の心を考慮して研究書類かける同期はちょっといない)
⑤サラブレッド社畜
(ウチは父母共に、午前3時帰宅6時出社とかするアホ。僕も無限労働編できる)
⑥基本的には楽観主義
(いうても、僕の今のポスドク契約、来年までだからその後は知らんww)
あたりだと思います。比較的、この業界内ではダメージを受けにくく、楽しさも得にくい感じです。なんだか書いていて思ったのは、僕って人間関係に凄く恵まれてて、まあ僕は性格悪いんで彼らが居たからやって来れたなんて思いませんが、なんにしても仲間とか、友達とか、家族、恋人ってのは、大事です。大学研究職は孤独になりがちな職ですから、心の休所は尚更、大事です。
まあ僕の場合、この仕事での
全体的なダメージとしては、①やっぱ陰キャなんでたまにコミュ力燃え尽きる。②ボスのマネジメントを理解できるようにしてるし、僕自身がなんも拘りないかが妥協点見つけやすいけど、自分とボスのマネジメントのタイムスケジュールがズレで詰みかける時は流石に滅入る。③時折、人生がタイムアタック化して疲れる。
全体的な楽しさとしては、①サイエンスは興味ないけど、実験結果とか情報を組み合わせて論文化してくのはパズルとかナンプレみたいで楽しいかも。解けるし。②(今は)高給取り。③海外って案外たのしいんだな。④多種多様な色んな人と、あれこれ色んな話するのは愉快だよね(コミュエネルギー切れるまでは)
こんな所でしょうか。
最後にね。
何が誰の参考になるかは分かりませんが、人生ってやつは思っている以上に自由です。なにか新しく大切なものや幸せのカタチを見付けたら、途中で方向転換したっていいんです。無駄なことなんて一つもない。回り道なんて一つもない。その過程含めて、全部が今、向かってるその幸せを見付けて、向かおうとした心意気全ての糧になっているんです。
自分の足で歩いた、その道が、人生なんだぜ。
ーー以上、現役の大学研究職(ポスドク)からお届けしました。
<人生観とか考えた経歴>
0. 高校二年、Web作家として賞を取り、大学受験は適当に済ますことを決意
-> 苦手な英語はもう神に祈る、代償に高校科学系の理解を高める
1. 大学進学は、心理学か生物学か悩むも、生物系の大学に進学(レベルは普通?)
2. 仮面大学生みたいな感じで、作家を目指して頑張る
-> 洋書も読みたかったので英語リーディング(のみ)を極める
3. 結局、他大の友達の大学で心理学受けまくる
4. 作家.. 向いてないな(才能もだけど、精神的に)
-> まあ人生経験詰んだら、なんか変わると期待しよう
5. 研究室配属開始
-> ラボの妖精さんとなる
-> 心理学と脳科学がなんか面白く配合し始める
-> あるコミュ力お化けと出会い、解析しはじめる
6. 研究ってパズルみたいだなぁ
-> 別のコミュ力お化けと出会う、サンプル数=2になって解析制度あがる
7. アル中として覚醒になる
8. なんか酔った勢いでダル絡りしたら、大御所の先生だった!!!
9. 面接するから来いと言われたものの拒否
ボスに「才能あるんだから帝王学学んでこい」と乗せられる
大御所の先生の大学の場所が、好きな小説の舞台の近くと発覚
10. 初の海外旅行へ(面接)
-> 海外って楽しいんだ!
11. クソ英語で凄い顔されるも、ラボメンやボスと仲良くなって飯食べたり観光したり
-> メールを英語科の友達に書いてもらっていたことがバレるww
12. 面接に合格
13. 初の論文投稿は時間差で爆死。時間の問題で、あまり精神不健康に。
14. ボスが助けてくれる
15. 晴れて留学に。
16. 英語できなすぎてリアルで死にかけるも、みんなの助けを経て今へ。
僕は、過去に英語を何回か捨ててて(過去記事参照)、それで留学苦労したけど、あそこで英語捨ててなかったら僕はそもそも目的の高校や大学に入学できなかったわけです(今だから思うけど僕の英語苦手は受験勉強程度で解消できるものじゃなかった)。
僕は作家を目指して爆死しましたが、作家を目指してたから、留学先に面接行ってもいいかなと思ったわけで(聖地巡礼)、クソ英語だったけど、僕がラボで出会った人達は、僕に「コミュ力がなんたるか」と「如何に英語が喋らない状態で、外国人女性といいムードを作るか」を教えてくれていたので、僕は瞬間的に高いコミュ力を発揮して、クソ英語って問題を斜め右下から克服したわけです。
その後は、色んな人が助けてくたけど。まあ助けてくれたのは、優しさだったり、打算だったり、友情からだったり、でもどんな理由でも僕はそれを凄い感謝して、独りよがりで個人主義だった自分から、人間的にものすごく成長できて今に至ったのでした。
【進路】僕が研究職に決めた、たった一つの理由②
研究職・研究者ってなんか調べれば調べるほど、ブラック職種な気配。。実際の研究職の人は、なんでそんな進路を選んだの?ーーそんな疑問に、現役のScientistがお答えします。
ちなみにこの話は第二弾。前回の、ざっくりとした研究職解説と、僕が研究職を目指した理由を見てからがオススメ
まあ前回色々と言いましたけど、
僕はちょっと変な研究者だと思います。レアです。
だから今回はもうちょっと幅広く、大学研究職という仕事選択で「良かった」「キツい」と感じている部分を広く共有していきたいと思います。
大学研究職って中々に実態不明瞭だから、一応、現役の大学研究職の端くれとして(サイエンスを別に好きでも嫌いでもないって変わり者ですが)、こういう部分は気に入ったり、受け入れられなかったりするかもって部分をお話します。
こういうお話から、自分の幸せのカタチが、大学研究職にあるかどうか見極められるといいですね(^^)
ではでは、
まったり始めましょう!
Scientistの良い所
① 実力主義っていうのは利点でもある
あなたは、東大卒ですか?
.. たぶん答えはNOでしょう。
↑この質問をされたら気分を悪くしません?
.. たぶん良い気分はしないでしょう、普通
でも、
東大って何?
って世界がココにはあります。東大はいうても世界ランキング22位の大学ですし、世界ランキング2位で生物系でも有名なオックスフォード大学の教授より、山中伸弥先生の方が有名でしょう。山中先生を京都大学(現所属)としてカウントするべきか、神戸大学(出身)でカウントするかは難しいですが。。
つまり、この業界では
大学マウントは基本的に無意味です。
もちろん「三流大学出身者が、東大生に本当にうまく授業できるか」とか「医学部じゃない出身者が医大に所属しても人生相談乗れない」とか、そういう大学経営リスク上での経歴フィルターはありますけど。。でも、この場合、東大は日本の看板でもあるわけですから、日本三流大学出身でも世界的に有名な研究者なら、ちょっと話変わったり。大手企業とかも、出身じゃない部分の研究実績から見る目が変わったり。。
いいじゃないか、高校生18歳のときの能力が、僕らの全てじゃないんだ。人間、いつ伸びるか分からんもんだぜ。少なくとも、最低でも精神的には、あなたは日本特有の学歴主義からは解放されます。18歳までの勉強力主義から、大学以降の研究実力主義に変貌します。
②給料不安定って、ある意味、夢がある
大学研究職って先程の通り、雇用形態とキャリアプランは「プロスポーツ選手」に近いです。実力主義で、自分の実力を武器に給料体系や、普通のキャリアプランを吹っ飛ばすことも場合によっては可能でしょう。年俸制や更新制です。もちろん場合によっては、スポーツ選手と一緒で、日本という国からぶっ飛んだりすることも視野に入れなきゃかもしれません。
僕が当時、知り合いと見ていたデータだと、日本のポスドクの給料は300-1500万円、平均400万だと程度となっていました。こっちは情報元なかったので、代わりに、情報提供すると僕のポスドク給与は330万円でした。
理由は、330万円超えると、税率上がるからですww
(だから、もうちょい出せるんだけどね、とは言われました)
*補足*
330万円超えると税金増える代わりに、控除額も増えるから、331万円になると手取り減るってことはありません。ありませんが、雇用主からすると、税率上がるので、払っても実際の受け手の手取りになりにくくなります。だから雇用主払ってくれてる割には、僕の手取りは増えない現象になります。当時の研究資産から僕の給料をもうちょい増やすことを天秤にかけてそうなりましたww (僕、留学決まってたし、少し置いてくれただけでも本当は有り難い)
で、330万円の僕が、海外留学して、
給料はだいたい1000万円ですwwww
友人にはもっと低い人も、もっと高い人もいます。
同じ職種、同じ業界で、所属変えただけで急に給料が倍になったり(半分になったり)するのは、不安定であることの利点でもありますよね。ちなみにギャンブルではありません。それだけ各国の物価・研究職の立ち位置、各補償制度、各研究予算量に違いがあるわけです。
規模が10倍あるから、そもメジャーリーグ野球選手の方が、日本リーグ野球選手より給料水準高いのと同じ原理。あるいは、世界経済の中心、シリコンバレーでは年収1500万円が貧民層って言われる状況に似てますね。
③いうても、博士号(PhD)は国際免許
あなたは来年、日本が沈没するとしたらどうしますか?最近、日本政府がどうとか、高齢化でやばいとか、物価下がってると言われてて、将来、iphoneの元値一緒なのに、日本の価値が下がってるからiphone100万円とかになったらどうしますか?
そんなときに、PhDあれば、他の人ほどは困りません。
というか、そんなに極端な話じゃなくても、日本のサイエンス業界は闇や問題が蔓延ってる割には、とてもレベルが高いので、海外でScientistで生きていく方が遥かに簡単です。だから、海外留学しやすいのが大学研究職です。PhDは国際研究免許です。
あと、たぶんどの職でもそうですが.. 日本で就活する感覚のまま世界中の会社にエントリーできたら母数も多いし、会社信念とか求めてる人材も無数にあって、楽ちんですよね。税金とか、物価の理由もあります。日本から出たくない!!.. そういうのも分かる反面、この「日本の研究水準の高さ」と「受け入れ先母数」の理由から大学研究者は確実に、日本にバイバイした方が楽ちんなんですよね、実際(ただし、言語と文化の壁は突破しなきゃいけない)。
もうひとつ理由があって。
日本はいうても、海外で研究経験を積むのを推奨してますから、若手が海外留学するのは凄く簡単で、かつ給料も(その国の物価によりますが)、日本でポスドクするより海外ポスドクの方が高くなると思います。
「研究は世界人類のものであって、あなた個人の所有物ではない。だから、研究者が世界を舞台に働くのは義務である」.. ある海外の研究倫理の講座でそう言ってました。だから、日本でも、大学研究職に世界を、海外を体験させるための制度が凄く豊富で(規模考えると、日本より充実してるのはイギリスしかない)、また海外では当然PhDは国際研究免許なので、受け入れ制度もバッチリです。たぶん、日本で一番、海外で仕事見付けやすい職でしょうね、大学研究職って。もちろん、世界を舞台に働くのが義務なので、留学や海外就職をしなくても、海外や世界を感じる場面は多いと思います。
それと、あの。
ちょっと言いにくいんですけど。
日本ってまだ鎖国なうですよね??
これは個人的な感想なんですけど。 海外来てよかったなと思います。それは日本が悪いって意味ではないんですけど。。
日本って日本人が思ってる以上に、今も鎖国してます。極東の名の通り、東は海でアクセスしにくく、西のアジア圏では、昔は、やっぱり日本がちょっとリードしてて、今は単純に仲悪かったりそれ以前の問題で.. こうしたことが原因で、精神的・文化的にめっちゃ鎖国してるってEUから見て、思いました。
子供の頃、なんか嫌なことあって別の友達グループに移ったり、そんな経験ないですか?
日本は今も形の違う鎖国をしてる国で、閉じた環境って、腐敗や、特定の形質の濃縮、柔軟性の欠如など色んな問題の温床になります。尖った良いものが出てきたりもしますけどね。海外に行くと、日本は空気が循環してなかったことに気付きます。
一度、外で大きく息を吸ってみると、なんだか新しいことに気付いたりするわけです。日本に滞留してる空気が美味しいにせよ、美味しくないにせよ、人生一回くらいはそういう経験してみるのも良いものでした。
"世界"って言葉は、日本から出たことなら、一生理解できません。
旅行でもいいんです.. 子供に世界を話せる大人になりませんか?
僕はそれってなんか、格好いい気がしたんです。
④ 若いっていいな
これは大学の研究職に特有ですが、労働環境周辺の平均年齢層が低いです。所属が大学だと尚更、子供ではない、でも大人としては未成熟なキラキラした人達の教育をしたり、一緒に仕事をしたりします。
少なくとも僕は、それを良いなあと思います。
企業努めの友人は絶句でした。「それって、部署に毎年、未研修の新卒が何人も入ってきて、殆どが1, 3年で退職して、また新しく再研修繰り返すってことだろ?仕事になんなくね?」と言ってました。
まあ確かに、大学部卒は1年、修士卒で3年しか研究室に在籍しないので、仕事を一緒にするのは結構コツとか、仕事の種類とか選びます。
しかも大学研究者からしたら、その新人研修ってぶっちゃけボランティアか雑務に入ってるってるからやらなきゃって感じ。だって僕ら大学研究職ってスポーツ選手だから、トレーニングして研究で論文書いて、能力値と実績積まないと(若手は特に)。。そこで現研究職から見たら、中学生、高校生みたいな卵たちの指導もやれって無茶振り〜
でもスポーツと違うのは、世代が違うとびっくりするくらい違う考え方・捉え方を持ってるんですよね。まあスポーツだと世代違っても僕らの筋肉は同じですしね。研究だと、育ってきたテクノロジーとか情報のバックグラウンドが違うだけで、研究そのものだけじゃなくて、そこから派生するすべての部分での考え方にジェネレーションギャップがあって、しかも色んな人と出会えるから楽しいんですよね。
研究者って情報発信者なんですよね、あれです、Youtuberと同じです(笑)。だから、そういう情報交換とか人と知り合ったり、コラボする機会が多くて、人と出会うって素晴らしいなって思えます。
大学研究職って、若見えする
その理由の一端は、この辺にあるんじゃないかなあ。
*注意*
僕、個人の感覚としては、大学研究職は、営業職がびっくりするくらいコミュ力いる。それを忘れて、引きこもって楽しく一人で研究ばっかりしてると人生詰む。「研究は世界人類のものであって、あなた個人の所有物ではない。だから、研究者が世界を舞台に働くのは義務である」からです。
総括: 大学研究職が特殊だからこそ
大学研究職って特殊で実態不明瞭、整備もされてないからこそ、たぶん、普通の人達が一切経験しないことを知ったり、感じたりすることができます。楽しいことも、大変なことも。僕は、人生タイムリープしても大学研究職を志しますよ。
いや、まあでも今の人生観とか経験値とかスキルとか、、全部、もってタイムリープするなら、ちょっと悩みますね。
結局、研究そのものを僕は好きなわけではないし、そもそも大学研究職っていうのは仕事なわけです。この仕事に特化したスキルや技術ってぶっちゃけ全体的にはそんなに価値はないです。でも、研究職を志してルート選択したからこそ得られる、人生経験、考え方、価値観、能力値ってものには凄く価値を感じてます。それらはたぶん、研究職を志す以外の人生選択ではほとんどの場合は体験できません。
こういうのもう持ってタイムリープするなら、別な人生選択するっていうのもアリかもしれないです。
研究職ってどの道、志して研究と人生を共にするなら、大学院進学って選択肢がだいたいセットで付いてくるわけですが。。中学生の自分より高校生の自分が経験値豊富だったように、高校生の自分より大学生の中で成長できたように、”学”の中に居るっていうのは成長機会が豊富で、大学院だってそういう可能性に満ち満ちてます。
研究職を志すのか、そういうものは度外視で、今、自分が大学院進学して、この"学"にいる時間を伸ばすことで自分の未来と成長性を感じるなら、進学したら良いんじゃないかなあとは思います。もっと先の将来は分からないけど、大学院進学で迷ってるって人はそういう判断でもいいかもしれませんね。
スキルや経歴一つ二つ、それは良い補助だけど
自分のレベルと能力値が高いほうが、いつでも有利です
え?
Scientistの悪いところ?
もうココで心躍ったあなたには必要ない!!
なんてことは言わないので、次回記事も見に来てくださいww
↓次回記事。書いたらリンク貼る
Scientistの悪い所
【進路】僕が研究職に決めた、たった一つの理由①
研究職・研究者ってなんか調べれば調べるほど、ブラック職種な気配。。実際の研究職の人は、なんでそんな進路を選んだの?ーーそんな疑問に、現役のScientistがお答えします。
研究職って、病み闇ヤミ子ちゃんなの?
研究職って大きく分けて二種類あります。
それは「大学研究者」と「企業所属の研究者」です。
どっちも同じ研究職ですが、別々の良さと問題点があるものです。ただまあ、どちらにも共通していることは、"仕事内容の大変さ"と"金銭報酬を含めた労働環境"を鑑みると、一般的にはあまり良い労働環境ではないということです。
.. あれ?もしかしてココのとこの細かい実態って需要ある?今度書こうかな
(書いたら、適時、ココに引用追記)
日本って結構"Scientist:サイエンティスト"ってものが、仕事として文化に統合できてません。ぶっちゃけアメリカも少しそうなんですけど、仕事としてのScientistってものが、結構、未成熟で整備されてないんですよね。。サイエンスの発祥はヨーロッパだったなってことを、この辺りには感じるわけです。
それはさておき、研究職に就くまでの人生ロードマップを含め、研究職労働環境などは、他職種よりも圧倒的に、精神的/制度的、ビジネス的な整備が遅れています(特に大学研究職)。だから、他の職種より目指すのが大変だったり、闇というか、問題点が至るところに蔓延っているわけのです。
で。
前置きとして散々脅してしまったのですが、それでも僕は今、Scientistとして日々を生きているわけです。かつ日本出身のScientistで良かったとも、思ってます。めっちゃEU民の一人として怒られそうですが、もうねサイエンスって言ったら、アメリカ・イギリス・日本なのよ。科学先進国なんよ、やっぱり。。(今はまだ、ね)
さてさて。
今回の記事では僕が、Scientitsになろうと思った理由と、現・大学研究者としてよかったな・最悪だわって部分を章に分けて紹介していこうと思います。
まあゆるーくね〜
Scientistを目指した理由
コレは、人それぞれあると思いますけど「なにか好きになれる部分を見つけた仕事」なのは間違い無いと思います。というか、全くの怠惰と惰性でやっていこうと思えるような職種では基本的にありません(やっていけないではない)。
僕は、大学・研究所系の研究職なので、そっちをメインで話しますと、こっちは「完全にプロスポーツ選手と同じ構成」です。だらだら怠惰で野球選手やってる人.. いなそうですよね。「好き」の理由は人それぞれでも、なにか一つの「好き」を持ってないと、やっていけないーーというか、やってられるか!って職種でしょう。
企業研究職は、ここまでではないですけど、そういう大学研究職業界を体験した人達が進む世界です。殆どの場合、企業研究職を構成するのは修士過程卒以上で、上役は博士過程卒か大学研究職経歴者だからです(大学院という場所は、大学研究職業界の最下層です)。。
大学研究職は、前述のとおり、仕事としての整備不足で、問題と闇がそれなりに跋扈してるので、そこを通過してくる人間は一定数闇落ちしてます。簡単に言えば、やべー奴 or やべー部分を持ってます。この辺りを会社の自浄作用でクリアしたり、うまく問題に鳴らないようにできるかって企業の腕の見せどころかと思います。
*基本、Scientistはやばい人とか闇落ちした人の割合多いです。よってこの関連業界もそういう割合は、他と比べて確率的には高め。なお、高校の先生は大半が大学院に行かずに、大学卒のまま教鞭をとるので、この闇に染まってないので○。闇に踏み込まずにいたので、研究職の実態をまれに誤解しがちなのが△。
だから研究職に就いている人の大半は「サイエンスは良い所のある仕事だけど、環境改善してよ!やっていけないよ!やりたいよ!」みたいな"呪い"が発生している場合が多めです(僕の主観)。皆、なにか「好き」を持って取り憑かれてます。
で、僕は変わったタイプの人間だと思います。
僕は子供の頃サッカーが好きでした。
でもバスケ部でした。一応、県選抜です。
僕は小説が好きで作家になりたかったです。
賞も獲ったことがあります。でも僕はScientistです。
僕はーー
別に、サイエンスに興味はありません。
研究職になろうと決めた理由は、僕のラボの教授が「君には才能がある」と言ってくれたからです。それから暫く経って「まあ確かに向いてるかな」と実感があったからです。
僕、負けるの、死ぬほど嫌いです。
好きなものなら尚更です。
勝てるからやるんです、まあ僕は。
頑張っても勝てないなんて、発狂します、まあ僕は。
これが僕の、研究職の"一番最初の"「好き」でした。
結構、変わり者ですけど「別に好きでもないサイエンス」ってところが好きです。もちろん、自分の好きと、自分の才能がマッチしたら最高なんでしょうけどね。世の中はままならないーーいやでも僕はたぶん、その場合、世界1位になれなきゃ、僕は"僕の好き"に殺されてしまうんでしょうね。
好きなことは強い。
好きなことを仕事にするのがいい。
それも一つの形です。でも絶対じゃないです。
固執しないで下さい。強要しないで下さい。
僕はこれは呪いだと思うんです。だって好きだから。本当に好きなことで、その好きなことで上手くいかなくて.. でも好きなことに携わってるからハッピー!!って思える人って少数派なんじゃないかな。特大の好きが必要なんじゃないかな。
好きなことをしていると、ハッピー。
でも上手くいかないとアンハッピー。
好きか、うまくいくか。
どっちかしか取れない時、ハッピーのプラスとアンハッピーのマイナス、どっちが大きいかよく自分と相談してみて下さい。自分の中のハッピーとアンハッピーの大きさをよく見てみて下さい。
僕は、少なくとも今、勝ててるScientistです。研究は作業として大変ですが、精神的には結構ゆとりがあります。将来、勝てないScientistになることはないでしょう。勝てないなら僕はScientistをやめているからです。別の、勝てるもの/うまくいくものを探すか、そういうのを考えず消化できるものを探すでしょう。
そういう選択が、少なくとも僕の幸せだと、気付いたわけです。
あなたの幸せはどんな形ですか?
どんな形でも素晴らしいものだと思いますけど。
見誤ると、大概、不幸になりますよ。
それは、あなたの幸せの形と不揃いなので。
ーーなんてね。
さて。
まあそれはそれとして。
色々と言いましたけど、実際問題、僕がうまくやれるScientistじゃなくなって、勝てなくなったら研究職をやめるかは結構、微妙かなと思ってます。それは、今の僕は、当時考えもしなかった大学研究職の色々な良いところを知っているからです。
ここから、大学研究職の良いと、僕が感じているところをお話していこうと思います。もちろん、その後では反対に「Shit!!!!」な部分についても。このお話から、自分の幸せのカタチが、大学研究職にあるかどうか見極められるといいですね。
↓次回記事。書いたらリンク貼る
Scientistの良いところ
Scientistの悪いところ
カヲスな大学研究者ライフ in EU、面白おかしいクレイジー研究者の一言物申す in 日々のトピック興味がある方はTwitterのフォローもお待ちしてます!!
【ライフ】研究室に行きたくない、嫌になっちゃった対処法:逃避編
研究室って辛い
行くたくない
大変、もうやだ
そんな話がいっぱいあります
まあ、たしかに研究室って大概ブラックです。
そこには、PI/ポスドク/博士/日本文化の"どうしようもない"構造上の問題があって、正直、政府があれこれしたり、研究資金が潤ったところでこの問題は解決されないというのが僕の印象です。
研究室って辛い、行くたくない、大変.. そんな考えが希薄な「法と倫理のお国」EUから見た僕の印象です。ちなみに対価として、日本は若手の研究レベルが実は結構高いです。詳細はまあ今度書くとして.. で、本題。
(書いたら、引用貼る!)
研究室って辛い、行くたくない、大変、
ぼくはどうしたら良いんだ。。。
あなたが、あなたの心の自由のために、見栄や人の目線の乗り越えられるなら。。答えは、「行かんくてOK」がぶっちゃけ最適解かなと思います。
ラボのブラック環境というのは、上記の通り、PI/ポスドク/博士/日本文化が複雑に絡み合っていて、自身の担当教員様や先輩一人を取り除いたり、改変したところで、問題はまったく解決していません。目下、目の前の問題がなくなるだけで、同じ問題は二度三度と、生まれてくるわけでイタチごっこです。
というか、たぶん、こういうことで悩んでいるあなたは、残念ながら、誰かをリスクなく排除したり、改変できるタイプの立場や人間性のある状況では(まだ)ないでしょう。。
嫌なラボなら行かなくていいんです。
いいや、行かない方がいいんです!!
理由は以下で解説していくとして..
それを念頭におくと、あなたの選択肢は2つあります。
① 別のラボにいく
★1研究室なんてリセマラです。礼節を重んじるなら、研究室のPIに話をつけて、他ラボを紹介してもらいましょう。重んじないなら、同大学の他ラボに直接直談判しに行きましょう。あなたの人生は有限です。学費と数年の時間という自己投資を活かす一つ目の手段として、別のラボに席を移すということが可能でしょう。
人生は、何回か失敗したって終わらないし
考えている以上に、だいたいやり直せるものです
別ラボが、同大学/機関内にある場合、「アカハラ+それでも自分の前向きな姿勢」を武器に直接自分でお話ししに行くか、あるいは一度、アカハラ対策の委員会を通してお話してもいいかもしれません。
ただ、元ラボが、アカハラでよほど有名か、あなたの体験がかなり過酷でない場合は、次ラボのボスはあまり良い心証をあなたに持たないでしょう。アカポス研究職は過酷な労働環境でそれが半ば常識化してます。だいたいソコに残ってる人(次ラボのボス)は、皆さんの想像している「ふつーの学校生活/労働環境」をいまいち想像できてません。たぶん、あなたがどれほど「前ラボがアカハラだった!」と説得しても、次ボスの心情はおそらく前ラボ寄りでしょう。
だから。
1年程度の短期間ならまだしも、長期的にそのラボに居るのはオススメしません。ネガティブな心証からスタートして、やりくりするのは大変だからです。
次に、別ラボが、他大学/機関内にある場合、同様に、「自分の研究意欲」を武器に直接自分で探すか、元ラボのボスから紹介してもらう、といった形になるでしょう。元ボスから紹介してもらう場合でも、まさか「アカハラで来なくなってなあ」と次ラボにお話するわけにはいかないでしょうから、ぼんやりとちょっと馬が合わなくて/性格に難ありと話をされるくらいでしょう。次ラボのボスの心証は確定ではなく、懸念、程度でしょう。研究室ガチャなんて、自分にとっての★5出るまで回せばいいんです。
*コメント*
ぶっちゃけ、元ラボでうまくいかない状況って、学生側の場合は、PI(ラボボス)以外の、自分より立場が上の誰かとの揉め事かと思うんです。基本的に、あなたよりその誰かをPIは戦力としてみているでしょうし、面倒なんので、事を大事にしたくなく、かつその誰かに不利益があまりないように収束させたいはず。
PIに相談に行ったら、最初は「もうちょっと頑張ってみろ」とか「その誰かを呼んで一緒に話そう」って対応されるのは目に見えてますが、上記の理由で、話せば話すほど、おそらくPIの心はあなたから離れていくでしょう。面倒ですし、事が改善しないと研究が進みにくいからです。
だから、割と最初の方に「他のラボに行きたいです」って話をしてしまった方が、PIの心証がそこまで悪くなってないので、他ラボに派遣してもらうときに「問題児でなあ」みたいなことは言われず、さくっと移れる可能が高いですよ。。まあ経験則です。
.. 大概。
特定のPIが、アカハラ対策委員会を兼任している場合、その委員会は役に立たないので注意しましょう。PIは研究者の運営者です。他ラボのことは他人事じゃないので、そのラボのことに同情的です。また他ラボのPIって、その人にとっては、いうても同僚。あなたが大学の学生であれば、大学の提供する教育プログラムのお客さんの一人なわけです。アカハラ対策委員会の構成が、大学にがっつり正規雇用されている運営側に偏っていると、まあロクな対応にならないでしょう。
② 別に、ラボが人生すべてじゃないよね
そもそも、なんですけどね。実際のところ、大学4年生と修士課程までなら、だいたいのところは一切行かなくても学位取得と卒業できます。
ラボは研究最先端で、実労働の場です。学生を留年させると、正直、結構面倒なんです。大学運営にはケチつけられるし、大学内で噂になって次年度以降の人材減るし、特にラボ全体に広がっていく、トラブル下特有のどんよりとした or ピリピリした空気。PIが研究に前向きなら、研究室全体へのマイナス効果が大きすぎて、「なんでこんな研究に関係ないトラブルで、研究停滞せにゃならんのだ」っていう感じでしょう。
だから、とっとと卒業してもらうに限る。
まあ残酷な現実ですが、これを利用してやりましょう。
.. 人生これから40年って働き通すのに、1年くらい前休暇あったっていいじゃない。しかも、経歴的には「在学中」なわけです。好きなことやって自由に過ごしましょう。やることが特にないなら、"新しい"バイトか、海外留学しましょ。人間は環境変えると、見え方も変わって、気分もるもんです。
研究室行かないと就活に不利?
たしかに、大学4年生はラボ配属時に就活が終わっていたり、あるいは就活中でも、ラボ経験が時間的にすごく少ないので変わりはないでしょうけど.. 修士勢はそれなりの時間をラボ生活に投資してますから、エピソードがないというのは不信感を生むかもしれませんね。
ぼくの友達は、「双子の弟の話を全部、自分にして」、自分は幽霊ラボメンバーだったのに内定もらえましたけど... 彼は天賦の嘘つきなのでしょう。ぼくは無理です。
ただまあ、ぼくの(周りの)経験則として、就活で研究/実験の話をメインでするヤツはオチます。どんなに本人が優秀でも、それは修士レベル。論文がどうやって出るのか/出来るのか、あるいは、研究がどうやってセットアップされて完了するのか.. その見えない前後の過程を想像するしかない状況の修士までの人は、どんな天才でも一定のところに頭打ちがあります。
これは原著論文を出したことがある人は納得できると思いますし、だから「論文だすまでが博士課程」っていう風潮があるんです。てかね、たぶんどんなにレベル高い修士や博士でも原著論文を最初に出すときは「しらねーし!!先に言えよ!!」って大概なります。まれにそのしらねーしで詰みますww
閑話休題。
だから、どんなに本人のレベルが高くても、「良い研究は、(能力的に)良い"別の研究者"がデザインしてるんだろうな」って解釈されます。だから、修士の就活で求められるのは良い研究、沢山の実験結果ではありません。
あなたが大学卒業からの時間で、
そのお金と時間の投資で、
"技術・結果以外"の何を得たか、です。
明確に言葉に出来る人、言葉にはできないんだけど「もやもやする」何かを心に持っている人.. あなた達は、何だかんだいいつつ、良いラボ、良い仲間に恵まれましたね。その人達とその時間を大切に育んで下さいね。
そんなんねーし
ただ実験してただけだし
って人。。RNA抽出ができるようになっても、マウス組織の切片染色ができるようになっても、それ単体では意味がありません。がっつり言うと、そんな人はたぶんラボに行っても、行かなくてもあまり就活に大きな変化はないでしょう。
いや、これは悪い意味ではなくて、シンプルに、①あなたの成長する方向性をそのラボが提供できていないか、②そもそもあなたの方向性/可能性が研究経験の先にないか、です。そういう話です。だから、この話に納得感があるようなら、見切りして損切しましょ。
深く考えないで下さい、あなたは絶対悪くない、内情なんて分かるか。自分の求める理想の姿をそのラボから得られるかなんて分かるはずがない、やってみるしかないんです。研究室選びに失敗しても、別に就活も人生も問題ない――ただあなたの時間を失うことは痛手です。精神参ってしまって動けなくなる前に、さっさとやめましょう。頑張る前に、頑張って新しい未来を探しましょう。
そうして何かを得られたなら..
ラボで惰性で、実験って作業を永遠繰り返すより、あなたの人生に貢献してくれるはずです。
最後に
ぼくの前ラボでの経験と、友人の話からして、
研究室に行きたくない理由がアカハラの場合.. 誰かがあなたに気付いて助け出してくれることはありません。ほっといても、その問題は1, 2年でラボからなくなるからです、そう、あなたの卒業です。
その場合、あなたは積極的に「ラボを損切する」か「耐えてやり直してみる」か「人生の一部を損切する」かを決めなくてはなりません。
研究室に行きたくない理由が、つまらない、なんとなく違う気がする、な場合.. 大体、その感覚と直感は正しいです。というか、そういう感覚をもっている分野で成長し、大成する人間は殆どいないでしょう。(もちろん、入りたてじゃその感覚の精度と確度は低いでしょうけど)
その場合、あなたには別の"メイン"を用意しておくことをオススメします。研究室で、研究以外のそれこそ交流会などを(企画したり)楽しんだり、学生身分は色んな意味で免罪符になるので、この期間に何かを始めたり挑戦したり。
つまるところ、
いずれにせよ 、
何事においても。
今の自分の先に「光」が全く見えないなら、
早いところ道を引き返すほうがいいですよ。
あなたが人生で踏める歩数は、上限ありますから
【英語】勉強に"必須"オススメのアプリ3選: ライティング/英作文編
英語の勉強って「リーディング」と「リスニング」に偏ってると思いません?
.. いやでも、TOEICとか受験テストとかその2単元構成だし。
そう思ったあなたが重大な"見落とし"をしています。それは、"あなた"が最も必要とする能力は「ライティング力(英作文)」であるということ。本記事では
・なぜ、ライティング(の方が)が必要なのか
・ライティング学習の最も効率的な(非現実的な)方法
・その勉強方法を現実的に可能にするアプリ3つ
という順番で紹介していきます。
ではではー
<目次>
ライティングが人生で最も必要となる理由
ぶっちゃけ残念なお話ですが.. 正直、今の日常で英語を使う機会ってあんまりありませhttps://blog.hatena.ne.jp/PhD-KKK/phd-kkk.hatenablog.com/edit?entry=26006613708263512んし、昨今の自動翻訳は精度が高いからです(*ただし、聞き取りと書き出しは除く)。
英語で最も使う機会があるのは間違いなく「リーディング」でしょう。今は情報社会なので、英文から情報を拾えたり、洋楽/邦楽の英語歌詞が理解できると人生が豊かになるでしょう。
.. でも、Google翻訳とかDeepLとか、凄いんですよね。世界的に英語ユーザーは多いのでAIのディープラーニングで英文構造理解や、その翻訳力は物凄い勢いで向上してます。英語習得者の一人として、体感は精度70-80%くらい。昔とは違って、かなり実用的なのが現状ですよね。もちろん、重要書類などで読み間違いするとヤベー自体になりますから、そういう場合には「リーディング習得」して精度100%にしましょう!
*ぶっちゃけ、ぼくは、EU留学中の研究者ですが.. それでもまあ"英語の自動翻訳⇒日本語"の方が理解が早いです。時代ですね〜。
次に使う機会があるのは「リスニング」.. ではないはずです。日常で「英語リスニングがいつ必要になるのか?」多分ぱっと思いつかないんじゃないですか。逆に思いつちゃうアナタは「リスニング」が必要な環境にいるので頑張りましょう!
さて、「リスニング」の用途が咄嗟に出てこなかった"あなた"が一番使うのは「ライティング」です。ぶっちゃけ「①メール/②チャット/③意思共有」です。
アナタが仕事で
・英語メール打たなきゃ行けない時
・ゲームチャットで簡単お話をする時
・海外旅行で、誰かに訊ねたい時
あ、特に海外旅行のときは、「ペンとメモ帳」は持っていった方がいいですよ。僕ら喋るの苦手だし、発音も聞き取りも日本語訛りであんまり上手くないので.. たぶん紙に書いて/書いてもらう方が捗ります。
*ここで重要な注意*
自動翻訳のリスニング/スピーキング.. ありゃダメです(2021年3月時点)。留学先で最初なんとか使っててヤベー思いした僕が言うんだから間違いないです。理由はいくつもあるんですが、詳細は別記事で今度書きますね。
記事作成したらリンク貼る!
簡潔に言うと..
①日用日本語が文法特殊でAIが理解できない
②相手の英語も、訛りがあり、そこまで対応ない
③精度が低くて実用的じゃない
ちなみに③だけもうちょっと深堀りしておくと
「自動翻訳自体の精度が体感として70-80%くらい」です。これだとリーディング活用は概ね問題ないかなと思ってます。でも、英語リスニングは「単語-単語間の発音が繋がる」と「早い」って問題あって、留学先で使った感じ、今のところ音声入力の精度は60%くらいです。
「翻訳精度75% × 入力精度 60% = 全体精度45%」で若干頼りになりません.. (まだ)。
以上から、実際に海外生活していたり、海外顧客をもつ人以外は、英語でのコミュニケーションは「対面言語」を諦めて、メモを介する方が現実的だというのが、僕の海外生活の体感を踏まえた実情です。
そうなると、
選択肢として、
①自動翻訳しやすい日本語の書き方、を習得する
②ライティング力を向上させる
の2つしかありませんよね。
本記事で紹介するアプリは「文章校閲できる無料アプリで、赤ペンの付き方を見ながらライティング力を鍛える」ための必須3選なので、あなたが上記のどっちを選んでも即戦力です。つまり、このアプリを使えるようになると
①日本語を工夫して自動翻訳してみる
↓
②自動翻訳文章があってるかアプリで調べる
↓
③ほうほう、こうするべきだったのか!
↓
④ライティング力が高まる
って寸法なのです。だから「英語ライティング力」を高めようって人も、「自動翻訳の精度を上げたい」って人も、きっと役に立ちますよ。
ライティング学習の最も効率的な方法
さて、本記事を読んできて「ライティングやるか!」って気分になった人.. 何が"最も効率の良いライティング勉強法"だと思いますか? .. え?勉強本を買う?そそ、そ、それは.. ややや、やめておいた方が (←経験者)
端的に、ライティングの勉強"法"はとても大変です。リーディング/リスニングほど学習方法が整理整頓されていないので、乱雑で何やっていいか分かりません。
というか、リーディングとリスニングが、こう外から情報を入れるインプット主体の能力なので、座学で受動的な勉強方法で良いのですが。。反対に、ライティングとスピーキングは、こう中から情報を外に出すアウトプット主体の能力なので、学習本からノウハウを学ぶという勉強方法自体があまり合ってないと思うんです。。
インプット主体の日本の英語学習の弊害が..
話せない、書けない、なわけです。
覚えがありませんか?
.. 個人的にはライティング/スピーキングを一人、机でテキスト読み込みで覚えるっていうのは「野球の練習を座学でするようなもの」と思ってます。
それも効果的ですけど.. バッターボックスに立ったことがない人がいくらバッティング本を読んでも効果は薄いでしょう。想像できませんから。バッティング本を読み込むのが効果的な人は、すでにバッティングを経験して悩んでいて、どう改善したら良いのかまだ分かっていない人です。まずは実際に野球をしてみるべきですよね。
まあこんな話をしなくても、ライティング能力を上げる一番の方法なんて、みんな分かってるんです。最も効率の良いライティング勉強法は..
書く!
→先生が赤ペン!
→先生が解説!
ですよね、
どう考えても..
まあでも現実的に、ぼくらの英作文を赤ペンしてくれる先生なんて居ないわけです。そんな英語学習の問題を、不完全ながらも、ある程度解決してくれるアプリ達(3選)と、それを活用した"無料"でやる英語ライティング学習法をこれから紹介していきます!
.. 1つ残念な点は、無料でも出来ますけど、同アプリ内で課金した方がやっぱり効率良いです。まあ企業戦略ってやつは怖いですね。極力無料になるように紹介。いい有料アプリもあるんですけど、そっちは除外で。ではではー
ライティング学習補助アプリ3選
①Twitter(無料)
え.. なぜにとなった人も多いと思いますが、思い出してほしんです。最も効率的な英語学習は「書く!→先生に赤ペン!→先生が解説!」といいましたが.. 何を書くん??
手軽で無限利用しちゃう中毒性抜群のTwitter、
今こそ僕の英語学習に力を貸してくれ!
というわけで、まず最初に、英文執筆練習をする媒体を作りましょう。いつもの垢じゃ恥ずかしいので「新規垢」を作るのが良いのではないでしょうか。で、プロフィールにはそうですね..
「英語ライティング練習用で、思ったことを英語で呟きます。まだ至らないところもありますが精一杯改善していきたいです。もし余裕がある方が添削や注意してくれると嬉しいです」
みたいな感じにしておきましょう。後は「ふと思ったことを英語で呟いていく」か「日本語で呟いて、後から英語版も書きましょう」。あくまで、英文執筆練習をする媒体ですので深く考えなくても大丈夫です。ワンチャン、英語学習垢の人と繋がれて意見交換できるかもとか、誰か優しい人が添削してくれるかも、くらいでOK。
あくまでここをプラットフォーム、としてつぶやきたいときに呟きたいことを呟きましょう。個人的には、日本語でテキトーに呟いてから、後から「英作文練習」に活用するのをオススメ.. 慣れてきたら、英語ツイートして、リプで後から修正案を書き直しましょうか。
②HelloTalk(無料)
同じく、英語でつぶやくプラットホームとしてオススメしたいのが、HelloTalk。マッチングアプリの側面のある言語学習SNSなので、ちょっと怖いって人も居ますけど.. まあ会わなきゃいいんですよ、チャットもしない、呟くだけ。
HelloTalkにも、ツイッターのような、投稿が色々と流れるシステムがあります。くわえて、このHelloTalkでは、母国言語と学習言語を登録するので、あなたの投稿は以下の人に優先的に見られるようになります
「同じような勉強をしている人」or「自分の学習言語を母国語にして、自分の母国語(日本語)を学習言語に設定している人」
このHelloTalkをプラットホームに、とりあえず、英語作文の練習をしましょう。このHelloTalkはアクティブユーザーがとても多いので、「添削お願いします/Please correct」とでも書いておくと、色々なネイティブがすぐに添削してくれます。
。。ぶっちゃけ、HelloTalkが一番おすすめ。
ちなみに過去の紹介記事がこっちです
②Grammarly(無料)
ライティングの勉強するなら、これは入れていた方が吉です。もちろん、人が添削するわけではないのですが、簡単なところは、全部自動添削してくれます。Google翻訳結果もバッチリ添削(笑
具体的には
・前置詞(at/inなど)の使い方
・他動詞/自動詞の用法(toの有無など)
・冠詞(theなど)
・単純な誤字
あたりはかなりの精度で修正されます。僕は、Firefoxのアドオンを入れているので、Web上で英語の文章書いていると、「ここ違うかもよ〜」といつでもアイコン出ます。細かいですけれど、細かいからこそ気付かないのがミスというもの。それを補正できるナイスなアプリです。
③DMM英会話なんてuKnow
④HiNative
この2つのWebページ/アプリは実際に英語文章を書く時に役立ちます。
あれ.. 日本語でこう言いたいけど..
なんて書けばいいんだろう?
そんな時に、このアプリで検索すると、「過去に同じような文章を書きたくて投げ出された誰か質問と、それに対するネイティブの回答」が出てきます。使ってる感じかなり精度高く、参考になります。
Google翻訳の欠点である、微妙なニュアンスの違いを把握できない、こちらの意図に沿ってない、文法的にはあってるけど使わない、みたいな部分をこちらを利用すると華麗に回避できます。
もちろん、Google翻訳を始めとしたAI翻訳ツールは、対応できる文章の幅広さ、という点で優れているわけですが、翻訳ツールで微妙な時には、みんな困ってこういう場所で相談するので、あなたの疑問が解決できる可能性も高いでしょう!!
まとめ
いかがでしたでしょう?
Google翻訳を含め、まだまだどのアプリも不完全ではありますが、各々の利点を組み合わせることで、かなりあなたのライティングは改善されるはずです。そして、英文を書き続けるという行為は、間違いなくあなたのライティング能力を成長させる一番の近道になるわけです。
なにかご参考になれば幸いです!!
ではでは〜