【進路】やりたいことが分からない。そんなアナタに独断と偏見全開で答える進路相談
やりたいことがない。進路が決まらない。Web情報は答えを曖昧に濁すし、誰か「こうしろ」って「これが最適」って断言してよ!――そんな悩みをリアルの理系研究者が、偏見盛々で解決します。
自分がもし高校生に戻ったら、絶対そうする。失敗したくないから。それがこのお話の最大の担保。
1. まえがき・ざっくり結論
学生ってホントに大変。学校って言うのはさ、当時のぼくにとって世界の全てだったのに――その外にある将来のことを今すぐ決めろって、そんな進路相談は無茶苦茶だ。大人達は「早く決めろ」「早い方がいい」そう言うけどさ、外に出てまでやりたいことなんて本当はない。不安。今のままでいいよ。そんな当時のぼくと、あるいはそのぼくと似た者同士のキミに、10年後からメッセージを送るよ。ざっくり結論としてさ、キミはもう答えを言ってるんだぜ。「今のままでいいよ」――キミが大切なものは、やりたいことは、それだろう?それを守って良いんだぜ。そんな選択をしよう。
ぼくはさ、それをもっと守れば良かったって――ああ。
やりたいこと?何それ。美味しいの?
今から、めっちゃ色んな大人に喧嘩売るよ。「やりたいこと」って大人は言うけどさ――キミら(大人)は今、それ持ってるわけ?「先生は、ぼくは、キミは、あの時やりたいことってあったわけ?」断言する。答えはNOだ。大人って卑怯。キミが進路に悩んでるならまず前提条件から知ってほしい。
やりたいことがあって進路選ぶやつなんて、殆どいない。
「やりたいこと」じゃなくてそれは、何となく、だ。
そして、「やりたいこと」を選んだら、人生幸せなんて詭弁。
理由は、2つある。
【理由①】
「学生にとって、世界は学校そのもの」だから。「やりたいこと」と「学校外にある業界」が同じかどうかなんて分かるはずない。先生は教職人生ロードのランナー。他の人生、業界なんて本当は知らないんだぜ(浅くとも幅広く知ってるのは凄いけどね)。「やりたい」と希望を持てばそれだけ失望するかもしれない。「やりたいことだ」と満足して進路選んだやつ、「やりたいこと何てない」と絶望して進路選んだやつ――そいつらが、10年後に人生で「希望」を持ってるか、それは「やりたい進路を選んだ」かどうかなんて関係ない。
【理由②】
「やりたかろうと、やりたくなかろうと、仕事は仕事である」ということ。人間は怠惰で、「一生お金に困らないなら働かない」ってキミも思うなら、仕事の時点でそれは全部やりたくないことだ。それでも仕事をやりたいと思うなら理由は別にある。好きな授業と嫌いな授業、学校好きな人と嫌いな人――これを分ける理由と全く同じ。凄く簡単。先生や友達が好き/面白いかどうか、そして、それが得意かどうか。心理学的に人間の最大のストレスは「人間関係」である。この人間関係の中の最大のストレスは「承認されないこと」である。仕事は一人じゃできない。仕事はビジネスで、職場は人間関係で複雑に絡み合ってる。仕事の内容が「やりたいか」なんて目じゃないくらい、ぼくらは人間関係を大事に生きている。
人生に希望はあるか?
ぼくは人生成功の秘訣は「やりたいことを見つける」じゃないと思ってる。そんな曖昧で不明瞭で、いつ変わるともしれない不確定なものに、人生を決定させない。何度も言うけどさ、キミが「今を気に入っている」なら――「今の人間関係を気に入っている」違う?キミが将来のやりたいことで悩む心優しい人ならさ、キミが一番大切なのは「友達」だよ。過去も、今も、未来も。仕事がそれを犯すなら嫌だし、仕事がそれを助けるならやってもいい。仕事内容それ自体はどうでもいい。
ぼくの人生成功、進路選択成功の秘訣はこうだ。
やりたくないこと、をしない。
やりたくないこと、をするなら「やりたいこと・大切なもの」のために必要であること。そのためだって明確な目的意識でやること。そして、最大限効率的で済ますこと。
身も蓋もないけど、仕事なんて金のためだよ。金はさ、生きるためだよ。友達とバカやるためだよ。買いたいものを買うためだよ。そのために効率良くお金をゲットして、余暇をゲットして、ぼくは人生を謳歌する。やりたいこと、なんてクソだ。やりたい仕事だからって、やっと就いた職場だからって、パワハラ上司に我慢して壊れていく友達をぼくは救えなかった。やりたい仕事は、職場・プライベートの人間関係の良質さに、結局、勝てない。
ぼくのやりたいことは、仕事にないけど。
本当は作家になりたかったけど。
仕事は少なくとも、ぼくが嫌いじゃないことを選んだつもり。仕事は幸運にも、自分の能力に合っている(まあ合わなかったから変えるだけだけど)。仕事仲間は気がいいヤツらで、ぼくは「やりたいことするため」にお金を稼ぐ。ぼくは友達といるための時間を作る。
小説は趣味で書くよ、仕事中に書くよ。これで食っていけたら、多分、納期とか、売上の不安とか、そんなのぼくが好きな「小説執筆」じゃない。SNS媒体で発信すればそれでいい。自由は気楽。
で、本題に入る前に、マインドの結論。
仕事はさ、楽にお金が稼げればいい。職場の人間関係は決められないから、業界内外での転職にネガティブ(後ろ向き)な業界は嫌だ。ぼくは失敗したらすぐやり直す。
職場なんてガチャ。
リセマラさせろ。
会社の内情とか人材なんて知るか。
業界なんて入るまで分かるわけねーだろ。
こんなはずじゃなかった。
星1ならやり直しだろ、じょーこう。
結論:進路の決定
キミにやりたいこと、があるなら、多分ココにいない。だから「やりたいこと」がないなら、まず「やりたくないこと」「嫌いなこと」「興味のないこと」を見つけて欲しい。人間ってネガティブ。そっち見つける方が多分簡単。やりたくないことの反対が、やりたいこととは思わないけど――まあ人間、やりたいことの充実感より、やりたくないことの苦悩のほうが大きいんじゃないかな。
え?なに、そっちも見つからないって?
分かってるって。そんなキミに、ぼくが独断と偏見で、答えを示すよ。担保は前述の通り。ぼくが転生したり、タイムリープしたら絶対この選択は変えない。いい?
理系に進め。
理由は、しょーもないけど確率と経済のお話。今、理系離れが進んでるよね?でも科学は毎日発展してて、市場として、科学は毎日広がってく。じゃあ文系職種はどうなのか――食品会社いいよね、でも新しい食品開発したら、既存の何かの食品からの人が離れてく。人は基本的に一日3食しか食べない。アパレルはどう?ちょっと考えてみて。つまりさ、文系会社が戦ってる市場の多くは、昔から最大値が変わってない。市場を広げるには科学による新しいアプローチが必要で、それを享受するには時間差がある。
市場(売り手)が広がってく理系市場と、少なくなる理系希望者。市場が大きくならない文系市場と、相変わらず多い文系希望者。ぶっちゃけ文系希望者は社会的に、雇用的に飽和してる。
文系希望者はいっぱい居るから、替えが利く。そんな人間を手厚く雇用する必要はない。文系希望者はいっぱい居るから、競争が激しい。会社は雇用で選り取り見取りだ。能力低いやつはいらない。
これが文系・理系の市場格差。
それは如実に、給料、就職率、出世に響いてくる。雇用先より母数が多いってことはそういうこと。理系なら偏差値55で代替のない不可欠な人材になる場所でも、文系なら偏差値55なんていっぱいいる。理系なら偏差値45でも勝てる場所で、文系なら偏差値45じゃ勝てない。理系は足りてないから転職しやすい。失敗してもやり直せる。でも文系は希望者殺到中。その中で勝ち残り続けなきゃいけなくなる。
キミに希望がないなら、理系進学が安牌。
理系会社の営業職で「給料低いんだよ」と嘆く友達がいる。オマエは介護福祉や食品営業マンに土下座しろ。ぼくが知る限り、お前らは薄給じゃない。
まとめ
①
君が「やりたいこと」がないなら、君は「今の環境に、友達に満足してる」。人間関係重視のキミは、仕事よりプライベート。プライベートを損わない選択をするべき。大人の大多数はそうやって生きてる。
②
プライベートを圧迫しない仕事選び・進路選びの基本は「やりたくないこと」をしない。次点で「得意なことをする」or「苦手なことはしない」。さらに次点で、勝てないところで戦わない。
③
確率的には、理系進学したほうが、雇用が手厚い。キミの最も大事な「人間関係」 in 職場は完全にガチャ。転職に明るい分野のほうが吉。給料はまだしも、資格保有が必要な職業は基本的に転職しやすめ。
最後にこんな不安がある?
でも「やりたいこと」が急に見つかったらどうするの?
そんなの、その時、やればいいんだよ。
人はもっと自由だ。なりたいものになって、行きたいところに行ける。いつだってさ。本当は。遅すぎるなんてない。その時に、理由と、実現できる隙間さえあれば。隙間がない人生は結局「やりたいこと」も出来なくなる。自分のことにしろ、友達のことにしろ、家族のことにしろ。
人よ、自由であれ。
なんてね。
ではではー。
ちなみに、バイオ系・生物系の就職先についてはバックナンバー。